小学生の家庭学習は何をやればいいの?いつ、どれくらいやるべきか解説

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小学生のあいだの家庭学習について悩まれている保護者は多くいます。

「低学年の頃は宿題だけでいいのかしら?」
「しっかりやって欲しいけど、あんまり言うと勉強嫌いになっちゃうかも・・・」
「勉強するのは朝?夜?リビングでやるのはよくないってホント?」

こうした疑問に指導歴20年超の元進学塾塾長がズバッと答えます。

成績を上位でしっかりキープする子たちの〝ある特徴〟とは?

データで見る小学生の家庭学習

周りの子たちはどれくらい家庭学習しているのでしょう?
子どもの生活と学びに関する親子調査2018<学習平均時間>

                子どもの生活と学びに関する親子調査2018

   「子どもの生活と学び」研究プロジェクト│ベネッセ教育総合研究所 (benesse.jp)
 

こちらはベネッセの2018調査結果です。

内訳が宿題・家庭学習・学習塾に分類され、その合計時間を示してくれています。

まず注目したいのは宿題。

学年が上がるごとに宿題に費やす時間は増えていきます。

子どもたちは当然、優先順位が高い宿題からやっていきます。

その宿題を終えてから、塾も含めどれだけプラスアルファの勉強ができているか、ここがカギになりそうですね。

小1では17分、小2では19分、小3では22分・・・、とこちらも少しずつですが上積みが出来ています。

よく学年×10分とか、学年×15分とか、目安を聞きます。おそらくそうした目安は、上記のようなデータから導かれたものだと思います。

しかしハッキリ言って、時間を重視するのは危険です。

大事なのは「勉強時間」ではないのです。
 

大事なのは時間ではない!成績上位者の特徴とは?

勉強時間と成績の正の相関は基本的には成り立ちます。

長く勉強してる子の方が成績がよい、というわけですね。

しかし一方で、そこまで強い相関でもないことが分かってきています。

私の経験からも、長くダラダラと勉強する子より、短時間でも集中してやれる子の方がテストに強い、つまり成績上位者になりやすいと断言できます。

では、成績上位者はなぜ集中できるのでしょう。

それは「目的意識」に他なりません。

言い換えれば、「なぜ勉強するのか」が明確になっているかどうか、です。

例えで考えてみましょう。

子どもの頃、ゲームにはまった経験が誰しもあるはずです。

当然、ゲームをクリアするのが「目的」です。

この目的達成のために何度も試行錯誤をします。クリアしたくてたまらなくて、集中して取り組みます。気が付けば、あっという間に何時間も経っていることも・・・。

クリアする、という目的意識があれば、人はやる気を出し、集中して高いパフォーマンスを出すことができるのです。

(※やる気についてはこちらもお読みください)

勉強も同じ。

いやいやダラダラ勉強していても成果は出ませんし、勉強嫌いが加速するだけ。

いかに「なぜ勉強するのか」「勉強する必要があるのか」を子どもが気付けるように家庭学習に取り組む工夫が必要です。
家庭学習において親が意識すべきは「時間の管理」ではなく「目的意識の高まり」に尽きるといえます。

もちろん低学年の内から少しずつ、が大事です。

内発的動機付け(内面からのやる気)だけでは低学年の内はなかなか難しいのも事実。

外発的動機付け(ルールやごほうび)を上手に活用しながら、最終的には子どもが「学ぶ理由」をもって、主体的に机に向かえる理想の姿に辿り着けるようにしましょう。
宿題を机に広げて、やる気がでず頭を左上腕に置いて、だるそうに教科書を横から眺める小学生

家庭学習のポイント

では「学習時間」ではなく「目的意識」に着目しながら、家庭学習のポイントを押えていきましょう。

①家庭学習はいつやるべき?

最終的には本人の主体性に任せる、という答えにはなりますが、低学年くらいからの習慣化、という意味で言えば「朝」一択です。

朝早く起きて、勉強に取り組むことで、脳が活性化され、学校の授業の理解度も高まります。予習効果も抜群で、中学生になってからも内申を上げる効果も期待できます。

そもそも家庭学習は成績向上のために行うもの、ですから成績を上げる効率の高い朝学習に勝るものはないのです。

一方、「宿題だけは学校から帰ってきてすぐにやらせないと気持ち悪い・・・」という保護者の方もいるでしょう。でも、これは保護者の気持ち、です。

子どもの気持ちになってみれば、学校から帰ってきて、またすぐに「勉強しなさい」と言われるのは結構厳しいもの・・・。

保護者の方も、仕事から疲れて帰ってきてすぐに「残業片づけなさい」って言われたらため息が出そうになりませんか。

特に低中学年のあいだは、学校から帰ってきたら思いっきり遊ばせてあげましょう。

②家庭学習はどれくらいやるべき?
学年×15分、はあくまで目安。時間から決めるのは目的意識の観点からはNGです。

理想は《逆算思考でリスト化》です。

逆算思考というのは、長期目標⇒短期目標⇒今やるべきこと、というようにゴールから逆算していく考え方のこと

例えば・・・

GOAL

国境なき医師団に入って苦しんでいる人たちを助けたい

医師免許プラス豊富な現場経験

国立医学部への進学

理科を得意教科にする

まずは次のテスト100点

学校の宿題以外にワークを毎日2ページ

このように、今やるべきことを逆算思考から主体的に考え実行に移せる子が最強です。

多くの子は「今日の家庭学習の余った時間、何しよっかな~?⇒理科のワークでもやるか」になっています。これでは成績は上がらないのです。

大事なのは時間をこなすことではなく目的意識。

よって、リスト化をお薦めします。

例)今日の家庭学習

・宿題(計算ドリル・音読)

・理科のワーク2ページ

・英語テキスト1ページ

前の日、寝る前にリスト化し、次の日起きて、消込しながら実行する。

ポイントは、寝る前のリスト化時点で親が褒めて認めてあげることです。

「自分でリスト作れてすごいね!」

「これだけ頑張ったら、たくさん成長できそうだね!」

さらに次の日、ちゃんと実行出来たら褒めてあげましょう。

「自分で決めたこと、ちゃんとできてかっこいいな!ママも嬉しいな!」

リストを消し込むことで子どもは達成感を得ていきます。一緒に喜んであげましょう。

高学年になればリストを作る期間を長くしていきましょう。

3日分、1週間分・・・のように。

そして毎朝30分~60分、朝学習の時間が習慣化されていく、これが理想です。

③家庭学習はどこでやるべき?

こちらは、まずデータで見ていきましょう。

               小学生白書Web版 学研教育総合研究所|学研 (gakken.jp)
 

学研の調査によると、多くの子がリビングでスタートして、学年が上がるにつれ、少しずつ自分の部屋にうつっていくのが分かります。

私の結論としては「子どもが集中できるならどこでもいい」です。
・静かな場所で

・スマホやマンガなどが目に入らないように
なども言われますが、私の経験上、あまり関係がありません。

大家族の騒がしいリビングでも集中できる子もいますし、図書館など静かなところじゃないと集中できない子もいます。かなり個人差が大きいところです。(ちなみに私の同級生の学年トップレベルの秀才は、机の上に乗ってじゃないと集中できない人でした)

どんなに騒がしくても、目的意識が強ければ集中できるもの。

あまり気にする必要はないでしょう。

ただ、低学年の内は親が「見てくれていて、あとで頑張りをほめてくれる」のは大事な動機付けになります。ぜひ見てあげてください。
勉強する小学生の女の子と頭をなでながらほめる母

家庭学習の効果を高めるためにできること

家庭学習の効果を高めるには親の関与の仕方が大きなポイントになります。

×「宿題やったの?!終わったなら、まだ時間余ってるからワークでもやりなさいよ!」

○「今日もリスト全部できたの?!頑張ったねぇ!〇〇って目標にまた近づけたね!」

親のスタンスと関わり方の工夫で、子どもの成績は変わります。

ぜひ夫婦でじっくりとコンセンサスをとってください。
(でも・・・長期目標を見つけるってのが難しいよな・・・)

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この記事を書いた人

代表取締役社長

鹿嶌將博(かしままさひろ)

1975年、愛知県名古屋市生まれ
株式会社ミライメイク 代表取締役社長
NPO次世代キャリア教育プロジェクト理事


【ドリドリプロデュ―サー鹿嶌とは】
2017年、イエナプランをはじめとしたオルタナティブ教育を学ぶためオランダへ。
世界一幸せな国オランダの子どもたちとその教育に触れ、日本の子どもたちのために挑戦を始める。
同年にモンテッソーリ教育をベースにした企業主導型保育園を設立。運営していた進学塾ではチームで学ぶスタイルの導入。2020年に2園目となる認可保育園を設立。そして2022年、小学生向けオンラインキャリア教育「ドリームドリブン」を始動。〝夢があるから頑張れる〟そんな子を日本にも増やしたいと、長年培った教育現場での指導技術を活かし、2年間で100のシゴトが楽しく学べるコンテンツを創りあげる。翌2023年には塾や学童へのtoB事業も開始。
ドリームドリブンのHP
https://www.dream-driven.jp/


【愛娘のパパとしての顔】
7歳の娘みーたんをこよなく愛する自他ともに認める親バカ。 Facebookには、ドリドリの投稿が半分、みーたんへの溺愛ぶりが半分となっている。 最近は「算数が得意になりたい!」みーたんと100マス計算に勤しんでいる。

Q&A

A.
01

いいえ。平均以上の学習時間を目指すのはナンセンス。
平均以上に「目的意識」をもって家庭学習できるようにするのが肝要です。

A.
02

毎日やることをリスト化し、消込をかけながら達成感を味わうことです。保護者も一緒になって成長を喜んであげましょう。朝がおススメです。

A.
03

教育先進国でも注力されているキャリア教育をおすすめします。将来なりたい姿が明確になればなるほど、家庭での勉強時間も増えることが分かっています。

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