非認知能力とは
非認知能力とは、その名の通り、認知できない能力のことを言います。
スコア化できる知識やその他の学術的スキルではなく、スコア化しにくい行動・態度や感情、コミュニケーションスキルなどを指します。
ハードスキル(≒知識)との対比でソフトスキルと呼ばれたりもします。
非認知能力は5~9つほどに分類されます。
ここでは8分類で紹介します。
1.自己認識 |
やり抜く力、自分を信じる力、自己肯定感 |
2.意欲 |
学習志向性、やる気、集中力 |
3.忍耐力 |
ねばり強く頑張る力 |
4.セルフコントロール |
自制心、理性、精神力 |
5.メタ認知 |
客観的思考力、判断力、行動力 |
6.社会的能力 |
リーダーシップ、協調性、思いやり |
7.対応力 |
応用力、楽観性、失敗から学ぶ力 |
8.クリエイティビティ |
創造力、工夫をする力 |
いかがでしょうか。
非認知能力という言葉に馴染みは無くても、お子さまにあったらいいな、と思えるものばかりだと思います。
特に日本の子どもは、①の自己肯定感や②の学習志向性が低いと言われています。
意識して取り組みたいところです。
いま非認知能力がなぜ必要とされているのか
背景は急速な社会の変化に他なりません。
ICTやAIの進化により、多くの人間の仕事が無くなったり、カタチを変えたりしています。
莫大な知識・情報を瞬時に集め、適切解まで出すAIに人間は勝てるはずもありません。
では人間の果たすべき役割はどう変わっているのでしょう?
現代の職場で必要とされる21世紀型スキルでは、AIを使いこなすデジタルリテラシーに加え、新しいアイデアを生み出す創造性や、物事を批判的に考え直す力、そしてコミュニケーション力を発揮し、他者と協働して目標達成に導く力、が必要とされています。
もうお分かりですね。
このように新しい社会、新しい職場で求められる力と直結するのが非認知能力なのです。
特にこれまでの日本では、小・中・高校と、暗記中心の受験勉強を乗り越えることで、いい大学、いい就職と一定の成功を得ることができました。
が、こうした社会の急速な変化で、就職活動や大学入試はもちろん、働き方や幸せの基準までもが変わりつつあります。
激動の時代を生きる子どもたちのためにも、まずは親が非認知能力の重要性を理解し、適切な環境を整えることが大切です。
どうすれば非認知能力を伸ばせるのか
では、非認知能力はどうしたら伸ばせるのでしょうか?
ここでは学習塾講師として25年、小中学生の生徒を見てきた私が感じたことをお伝えしたいと思います。
まずは極端な二択をお出しします。
①親や先生の言うことをよく聞く、真面目でガリ勉な優等生
②楽しいことには夢中でも、興味ない話は聞けないわんぱく生
お父さん、お母さんは、どちらの子が非認知能力を獲得しやすい、つまりは新しい社会に活躍できる子だと思いますか?
私は、はっきり②の子だと確信しています。
理由を解説します。
これまでの日本の教育はどちらかと言えば1.の子を量産することに重きを置いていました。しっかり勉強して受験さえ突破できれば、一定の幸せが手に入るのだから当たり前です。
「ハイ、教科書54ページを開いて~」
「ハイ、そこ喋らない!」
「宿題は年号プリント3枚!」
頭に知識を多くインプットしたもん勝ち。これが親世代の教育です。
まずはこの古い感覚を捨て去るところから、親は始めなければいけません。
(体に染みついた感覚を捨て去るのは思った以上に困難です)
前述のように、時代は変わっています。漢字・計算能力・歴史の年号・解の公式・・・。覚えたところで、量とスピードでAIに勝てるわけがないのです。
例えるなら、1575年、無敵の騎馬隊を誇る武田軍が、はじめて戦で使われた織田軍の鉄砲隊に大敗する長篠の戦いのようなもの・・・。
「おお!懐かしい!1発でこなごな長篠の戦い!ちゃんと使えるじゃん!」というそこのお父さん!
ひっかけです。
親世代が受験のために覚えたこれら知識も年々アップロードされています。
最近の研究では武田軍も鉄砲隊をもっていたことが分かっており、有名な織田軍の三段撃ちも作り話の可能性が高くなっています。
いかがですか?覚えた知識が使えない、はショックですよね。
しかし、このようにアップロードされた最新情報をものの数秒で取り出せるのが今のAI時代なのです。
知識を頭に詰め込んでおく価値が暴落していることを改めて認識ください。
話を戻します。
これからの時代に活躍できるのは②。
好きなこと、楽しいことに夢中になれる子、です。
先生の言うことをよく聞いてまんべんなく英数国理社の点数が取れる子より、理科だけは100点どころか先生が知らないことさえ知っている、くらいの子のほうが新しい時代向きなのです。
非認知能力分類で言えば、まず最初に「①自己認識」と「②意欲」。これを伸ばすべきです。
小学校低学年の内に、
・自分は何が好きなのか
・自分は何をしている時に幸せを感じるのか
・自分は将来どうなりたいのか
これらとしっかり向き合う時間を作ってください。
そうすることで得られるのが、『長期目標』です。
この『長期目標』を親子で共有することこそ私が伝えたい非認知能力獲得のファーストステップにして最大のポイントです。
あの大谷選手も取り組んでいた?夢を実現させる能力
あの大谷翔平選手も、中学生の頃にすでに「長期」「中期」「短期」の3つの目標を立てていました。
有名なこのシートをご存じでしょうか。大谷選手は漠然と夢を描いていた訳ではありません。可能な限り具体的な目標を掲げ、ひとつひとつ達成してきた結果、メジャーデビューを果たしたのです。
もし彼が「速いボールを投げたい」「強打者になりたい」などといった漠然とした夢を掲げていたら夢を叶えることは難しかったはずです。
子供たちも同様に、目指すべき夢や目標を掲げずに漠然と勉強をさせてもやる気が起きにくいのは当然です。
『長期目標』、つまり『夢』の効力は計り知れません。
・今なにをすべきか考える基準になる
・新たな挑戦への勇気になる
・粘りが出る&集中力がつく
・自己肯定感が高まる
大人でもゴールのないマラソンを頑張りきることは出来ません。
子どもはなおさら。
しっかりとした『長期目標』を定め、共有することで、上記のような効果が表れてきます。
そして残りの非認知能力(忍耐力・セルフコントロール・社会的能力etc)獲得へと繋がっていくのです。
非認知能力向上に効果的な親の関わり方
一般的に効果的と言われているものをいくつか紹介します。
- ①興味を持ったことや楽しんで取り組んでいることを最後まで応援する
- ②成功ではなく、成長に重きを置く
- ③子ども自身に決めさせる機会を増やす
①興味を持ったことや楽しんで取り組んでいることを最後まで応援する
近年、藤井聡太棋士の活躍でも注目を浴びているモンテッソーリ教育でも大切にされているのがこれです。一度子どもがやると決めたこと、集中して取り組んでいることは決して邪魔をせず、最後までやりきらせること。「あぶないから」「いつまでたっても終わらないから」で親が口出しをすると、成長を止めてしまいます。時間がかかっても最後まで応援してあげましょう。
②成功ではなく、成長に重きを置く
どうしても人間は、出来ていないところに目が行きがちです。例えば小学生くらいになれば計算テストなどを持ち帰るようになります。それが10問中8問正解の80点だったとします。「あら!こんなミスして!もう一回練習しなさい!」と間違えた2問を責めるのではなく「10問中8問も!いっぱい成長してるね!」とできるようになったことを見つけて承認するようにしましょう。失敗を恐れない挑戦心や前向きさが育ちます。
③子ども自身に決めさせる機会を増やす
「この子にはこれしかない」「客観的に見てこちらがベター。」なんでも親が決めてしまうのはよくありません。「どっちにする?」「どうしたい?」子どもの気持ちを尊重して、決める経験をたくさんさせてあげましょう。そして子どもの決定を応援してあげましょう。判断力や行動力だけでなく、親からの信頼は自己肯定感を高めます。
いかがでしょうか?
ぜひともこれらを参考に、非認知能力向上に取り組んでいきましょう。
とはいえ、こうした学習環境を恒常的に作り出すのは簡単なことではありません。
そこでお奨めしたいのが、オンラインスクールの活用です。
送り迎えが必要な塾とは異なり、リビングでOK。
毎週決まった時間にトレーニングができるのがオンラインスクールです。
まとめ~DreamDrivenにできること~
前半でも、将来に直結する非認知能力の獲得には『長期目標』の設定と家族での共有が大切であることをお話ししてきました。
「でも、やりたいことや好きなことを探す、って言われても急には・・・」
そんな方にDreamDriven(以下ドリドリ)は最適です。
ドリドリは小学生対象、週に1回45分のオンライン習い事。
まずは小1~4対象の「見っけ隊」で夢を探しましょう。
2年間で100のシゴト、そのやりがいや憧れポイントを学びます。
「なんだ。じゃあお仕事図鑑渡しておけば一緒だね。」
いえ、全く異なります。
私たちドリドリは、全てのシゴトの「かっこいいところ」を全力でフォーカスしています。
だから、子どもたちの憧れになるのです。
「でもシゴトって、そんなかっこいいところばっかりじゃないぞ。」
それも重々承知しています。
しかし日本の中学生の、82%が「仕事は大変そう」、59%が「仕事は楽しくなさそう」と思っているのが実情(ソニー生命調べ2021)。
普段はなかなか見ることのできない「大人のかっこいいところ」をちゃんと見せてあげたい。これがドリドリのコンセプトです。
子どもたちは100のシゴトを学ぶなかで、自分と向き合うことになります。
・はたして自分はなにものなのか
・どんな大人になってなにがしたいのか
・どんな時に幸せを感じるのか
これを私たちは「キャリア探究」と呼んでいます。
例えばある子は、「困ってる人を助ける」ことにやりがいや幸せを感じることに気付きます。
医者や弁護士、レスキュー隊員などに夢や憧れをはせるようになっていきます。
他のある子は「新しいものを生み出す」ことにやりがいや幸せを感じることに気付きます。
すると、起業家や建築家、デザイナーに夢や憧れをもつようになっていくでしょう。
これまでの日本では、夢は自然と見つかる方がいい、とあまり親や教育が関与しない文化でした。しかし世界は完全に真逆です。AIに負けない専門性やスキルを身につけるべく、早期キャリア教育が年々盛んになっています。ヨーロッパの先進国では中学校にキャリアカウンセラーを完全配備し、アメリカでは「キャリア教育=学力向上」と位置づけ、早期に長期目標を見つけることでモチベーション向上を図っています。
私たちはこうした教育先進国の事例を研究し、キャリア探究という日本に不足したコンテンツとしてドリドリを提供しています。
人生の内に5~7つの職業を経験するといわれるこれからの時代。
「5つの夢」を見つけ、『長期目標』から逆算して、今すべき学習を選択する。
そんな新しい学び方がドリドリなら可能です。
いまなら無料体験を実施しています。この機会にぜひお試しください。
https://www.dream-driven.jp/